夏の終わりのナスの煮びたし

酷暑の夏が過ぎ、まだ日中は夏の暑さが残るものの、朝晩が涼しくなって、そろそろ煮物がおいしい時期です。煮物といえば、かぼちゃや根菜類を思い浮かべますが、この時期はナスの煮びたしがオススメです。今は一年中手に入るナスで、夏の間は長茄子を焼いて冷やし、かつおぶしとポン酢でいただく焼きナスや、米ナスを揚げて田楽味噌でいただくのも美味しいのですね。そして「秋茄子は嫁に食わすな」の言葉があるように、ナスといえば秋の味覚のひとつでもあります。小ぶりのナスの表面に細かく切れ目をいれて、さっと油通ししてから、薄味のお出汁につけて、落としぶたをしてことことと煮ます。そのまま冷まして、お夕食の食卓に。寒い時期のちょっと濃い味の煮物とは違って、さっぱりとしたナスの煮びたしは冷やしてからいただくのもオススメです。油揚げやオクラも一緒に煮て盛りつければ、見た目も涼やかです。お彼岸前の、夏の疲れを癒いやしてくれる一品、オススメです。